対談『ポテトの会』 Vol.1 「ポットくん」

長年「ポットくん運営委員会」として屋台骨を支えてきた運営委員会のみんなと対談形式で様々な話をお送りする『ポテトの会』。記念すべき1回目は広報統括本部部長であるヌー厚本氏をお招きしてお送りします。テーマは依然謎のままである「ポットくん」について。

松本キリン(以下キリン) 「ポットくんって何?」って意外とよく聞かれます。単純に「ポットくん」が分からないと言うよりも、「何者?」って感覚で問われますね。

ヌー厚本(以下厚本)   その返答に一番困りますよね。運営委員会で定義づけしてくれという声もありますが、ポットくんの原作者に失礼ですから。それにそこを定めてしまうとポットくんの意義がなくなるんじゃないでしょうか?

キリン おっしゃる通りでそこはあまり重要ではないんですよね。客観的に考えると知りたくて仕方ないというのも分かるのですが、ミステリアスさっていうのがキャラクターを引き立てる要因になってますもんね。

厚本  「ポットくんはポット以外の何者でもない」これはポットくんの原作者が単純明快にポットくんを示した言葉なのですが非常に深い言葉ですよね。ジャン=ポール・サルトルが「人間は最初は何者でもないからである」と語り、不安を抱え絶えず変革する努力によって人間的な生き方を得れると述べています。しかしポットくんは何者でもないんですが、ポット以外の何者でもないって、もうポットなんですよね。

キリン でも実はポット以外の何者でもあったりするんですよね。

厚本  というか「ポットって何?」ってなりません?

キリン 水を入れたらすぐお湯が沸く…

厚本  それはケトルでしょ

キリン ゆっくりです。ゆっくり。すぐではないですよね。それがポットじゃないんですか?

厚本  でも本名はテトラ・ポットですよ?

キリン あー……、でもユーミン(松任谷由実)聞いてますから。ベルベット・イースターが好きらしいですよ? 夏生まれなんですけどね。

厚本  松任谷由美さんだったらベタですけど「春よ、来い」が好きです。そういう春好きなところはポットくんとシンパシー繋がってる気がしますね。

運営委員会にとってのポットくん

厚本  一言で表しきれないですが、まとめるとすれば感謝ですよね。こうしたコンテンツに携わってること自体なかなかできることではないですから。ポットくんの魅力を伝えるのは難しいのですが、苦心して送り出せた作品たちは娘のようです。

キリン ヌーさんは運営委員会が分裂した際も頑張って広報活動に努めてましたもんね。アニメ化企画が立ち消えたときはほんとに悔しそうでした。

厚本  肝いりの企画でしたからね。低予算ながらポットくんの魅力を伝えられる機会だと思ったのですが、あの飯田兄弟に邪魔されたときのことは未だに夢にでてきます。しかし新たにアニメ化企画が進めさせて貰ってるのは嬉しいですね。序盤なのでリビルド部分が多いですがパワーアップしたポットくんアニメをお見せ出来たらなと思います。

キリン 制作状況は如何でしょうか?

厚本  あまり進んでいるとは言えません。基本的な話のストックは幾つかあるのですが新たに方向性を検討する会議を行ったのですがまだハッキリ決まり切ってないと言っていいかも知れません。ただ今回はポットくんの原作者とも相談の上進んでいるので楽しみにしてもらえればと思います。こうして考えてみると、送り出せた作品を娘といいましたが、そもそもポットくんが娘?なのかもしれませんね。

キリン 長年やってきたからしれません。私も娘というか保護者感覚ですね。いやでもアサガオを育てたときの感覚かも知れません。

厚本  その表現は分からないですが、大切なものというのは一緒ですね。これからもポットくんのことよろしくお願いします。という気持ちです。今日はありがとうございました。

キリン 私も同意見です。今日はありがとうございました。

ライター
松本キリン
希代の作節家